エピローグ

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 けたたましいサイレンと共に、パトカーと救急車がやって来た。 橘菜乃はパトカーに乗り、横井忠人は救急車に乗せられた。 横井は心臓をひと突きされており、レスキューがいくら人命救助を行っても、息を吹き返す事は無かった。 パトカーに乗った橘菜乃は、ずっと静かに泣いていたが、俺は見逃さなかった。 不敵に悪魔の笑いをした。 あれは、橘菜乃の中に居る、負の菜乃だ。 しかし、すぐに泣き顔に戻った。 俺は橘菜乃と横井忠人を見送った。 横井忠人は、きっと死んだのだろう。 レスキューは何も言わなかった。
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