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私は暫くゆらりと佇んでいた。
だけど、このままではいけない。
逃げなくては…!!
走った。水の出る公園までの道程を、内蔵が口から飛び出る位。
公園には誰も居なかった。
それもその筈、世間は睦月と呼ばれる季節で、家族は家で仲良く御子様ごっこだ。
常識外れの私の家は、うってかわって滅茶苦茶だ。
構わず手を洗う。左後ろから感じる吐息。
「――……。」
血塗れの手をした彼。
其処から地獄は始まった。
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