プロローグ

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 その日は朝から体調が悪かった。 けたたましく告げる体温計の音色は、約四○度を示している。 「ああ、やっぱりこれは、見事な風邪だ…。」 彼は自分の額にゆっくりと手を当てて、再度確認するかのように頷いた。 窓から見える空は、辺り一面真っ青で、彼の気分とは裏腹にその姿を保っていた。
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