プロローグ

5/8
前へ
/163ページ
次へ
 忘れもしない、今から三年前、当時彼は高校三年生だった。 勉強やスポーツ等、何かと出来る方で、知らず知らずのうちに目立っていた彼は、あるクラスメートに「気取っているから気に入らない。」と言われた。 そのクラスメートは彼が親友だと思っていた人物だった。 バカで幼稚な奴と勘違いされがちだったが、時折見せる優しい一面も確実に持っているということを、彼は知っていた。 しっかりと冗談もきくということも。  だから彼はふざけて、「お前みたいなガキなんか、初めから眼中にないね。」と言った。  その後すぐに、いつもの様に冗談を言い返してくる。 そうしたら、すぐに言ってやるんだ。「冗談だってわかっているよ、バーカ」ってね。
/163ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加