プロローグ

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「それからその子はどうなったんですか?」 「わかるじゃろ?死んだよ…。自殺じゃった。よほど辛かったろうに…。この護神木だけが彼女の最後を看取ったのじゃ」 神主は空高くそびえる護神木を見上げながら言った。 「その木箱に入っている物は遺書と彼女が残した遺物じゃよ…」 「遺物?」 「首を吊った少女の足下に置いてあった物…。藁半紙じゃ…」 「藁半紙?」 「何の因縁じゃろうか…。そこにはまるで血のようなもので書いてあったのじゃよ…。 こっくりさんがな…」 「こっくりさん?」 「そう…。『こっくりさん』」
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