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カナタ「さて。行きますかな」
ガー(自動ドアの開く音)
カナタ「へ?」
?「……あ」
カナタ(あれ?この子って確か夢に……)
?「カナタ……様?」
カナタ「うん?」
?「カナタ様~!!」
がばっと少女がカナタに抱き着いた。
カナタ「うぇぇ!?」
?「カナタ様カナタ様カナタ様ぁ!逢いたかったです……」
カナタ「ちょ、待てよ!……君、ユカリ、かい?」
ユカリ「はい!」
カナタ(夢だよな?あれは夢だよな?つまりは、僕は……)
カナタ「まだ夢を見ているようだ。寝なくちゃ。寝て起きなくちゃ」
ユカリ「カナタ様?どこ行くのですか?」
カナタ「ベッド。寝るんだよ」
ユカリ「じゃ私も一緒に寝ます~」
カナタ「ちょ、待てよ!!マズいよ!それはマズいよ!」
ユカリ「なんでですか~?」
カナタ「うぐっ……!そんな目で僕を見るな!見るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ユカリ「でも私、眠くないです。どうしましょう……」
カナタ(真剣に悩んでる……)
ユカリ「あっ!こんなことをしてる場合ではなかったです。……さぁ、カナタ様、『アレ』を返してもらうです」
カナタ「……アレ?って、なに?」
ユカリ「ああ、自覚はないですか。じゃあいいです。えっとぉ……あれ?……おかしいなぁ……あれぇ……」
カナタ「……なに、やってんの?人の身体触りまくって……」
ユカリ「あ、お気になさらず。……ツバキさんが来た時でいいですね」
カナタ「ユカリ……?」
ユカリ「カナタ様!私、今とても時間があるです!」
カナタ「僕にはないです」
ユカリ「この町を案内してくれませんか?です」
カナタ「なぜ僕が案内しなければなりませんか?です」
ユカリ「良かった!じゃあ行きましょう!」
カナタ「……あー、これはあれかい?シカトってやつかい?」
ユカリ「カナタ様!早く早く!」
カナタ「はぁ……」
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