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陽飛に連れてこられたのは、白くて大きすぎる城。
日本死神支部というらしいく、三つの塔が中心部を囲うように立っている。
なんでも、下級中級上級の三つに別れているらしい。
今、蓮がいるのは下級の塔にある準備室。
机に置かれた服と睨めっこをしていた。
黒に赤のラインが入ったコートと黒いズボン、白いYシャツに黒いネクタイ。
コートには白と赤の二色の腕章が付けてある。
赤で逆十字架が描かれていた。
「これ制服な」
陽飛はゆったり椅子に座りながら、服を指差した。
コートを持ってみる。
太股辺りまである長さだ。
「なんだか、見た限りサイズがぴったりみたいなんですけど…」
「当たり前だ」
「そーなんだけど……何で俺のサイズ知ってんの?」
「さぁな」
しれっとした態度で流された。
「さっさと、……!!」
いきなり陽飛が押し黙った。
「……陽飛…さん?」
「蓮…暫く席外す。帰ってくるまでに着替えておけっ」
と言って、陽飛は慌てて出ていった。
「……?」
変なの。
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