761人が本棚に入れています
本棚に追加
『え~とね~何だっけかな?』
そんなグレイに対しラウルは腹に本気でパンチをかました。
『グハァ!!...やるね。またツッコミの威力が上がってるよ。』
グレイは余裕で話してはいるが、普通なら悶絶ぐらいしてもおかしくない。
『で、何なんだ今回の依頼は?』
『軍のお偉いサンからだね。この町シエラから東にある森にサイクロプスが出たらしいよ。』
サイクロプスとは1つ目で体の大きい化け物だ。
魔法は使わないが、かなりタフで力が強い。
『サイクロプスか...よし。その依頼を受けよう。』
グレイはニヤっと笑うと、軍に依頼を受ける事を伝えに行った。
『さて、俺も準備するかな。』
ラウルは壁に掛けてある黒いコートを着て、腰に愛剣の『ドラグーン』を差した。刃に龍の紋様が刻まれたこのドラグーンは、ラウルが旅をしていた頃にある遺跡で手に入れた。
『行くか』
ラウルは東の森に向かった。
この依頼が己の運命を変えることを知らずに...
最初のコメントを投稿しよう!