ポイズンボイス

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約束の13時 よりちょっと早い12時50分 府内にある大きくも小さくもないスタジオ 約束のルームを窓越しに覗く。 いつから居たのか、一生懸命にベースを弾く、初めて見る君の姿。 受話器越しに聞いていた声からは想像しえなかった姿に 正直驚いた。 音は防音のドアを少し抜け出して 否応無しにこの胸を貫く。 何てプライドのあるベースプレイなんやろう。 絶対これは世界に通じる そんな可能性を十二分に含ませた音色 振り乱した長い髪 ほとばしる汗 長い指…、綺麗やな。 身長は…多分俺と変わらんかちょっと高い位? うん いいかも 俺の中で 君への想いは変わる。 tetsuさん、俺、決めたわ。 うざいから期待へと変わった君へのドアを今開ける。 初めまして 君のボーカリストになります、hydeです。 そんなん言うたら その大きい目をもっと丸くしてしまいそうやな どの道 俺の声の毒にやられたんなら 二度と離さへん 覚悟はよろしくて? poison voice ~+。end。+~
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