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―情報集まらないね。
(ま、そんな簡単だったら苦労 しないしな)
僕達は新しい町で箱の情報を集めていた。
しかし、大して情報が入らず
宿に帰るところ。
(ま、探さなくても
箱は俺に集まるんだけどね~)
彼がポツリと
聞き捨てならない事を呟く。
―今、なんて言った?
(あれ、言ってなかったっけ。
箱の中身は俺だから、自然と 集まってくるの)
僕はこめかみをおさえた。
―そういう事は最初に言ってく れ。
―無駄に探しちゃったじゃない か……っ!
(ん~……それでも探し回った 方が見つかりやすいし
それに………)
彼の声を遮る程大きなため息をはく。
一気に疲れて
さっさとベットで眠りたくなった。
自然と歩みが速くなる。
突然、
路地裏から少年が飛び出してきて僕にぶつかった。
「おっと。
気をつけろよ、兄さん!」
少年はそう言って走り去ろうとする。
が、
僕はガッチリ少年の右腕を掴んだ。
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