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しかし、僕と違って
スリの少年はあっさりと答える。
「いるよ。
この先に料理店やってるんだ けど
二週間前からお客さんが一人 も来なくなって困ってるんだ 」
少年は少し考えて
何気なく言った。
「そういえば……お客さんが来 なくなったのは
あの『箱』を買ってからだよ な……」
「なんだって?!」
彼も僕も驚いて叫ぶ。
スリの少年はそんな僕に驚いている。
「その箱は“何をしても壊れな い”か?!」
僕がゆさゆさとスリの少年をシェイクしながら
彼が聞く。
「う……うん
“何をしても壊れない珍しい 箱”って父さんが
旅人さんから買ったんだ。
つか、ゆするのやめろよっ目 が回る!」
僕はようやく少年を離すのを見計らって
彼は僕に言った。
(な?
本当に集まってくるだろ?
俺も半信半疑だったけど)
―クロノスはいつも
最後が余計。
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