三拍子の悪夢

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黒木は、自慢の音響システムで音楽を聞くのが趣味だった。 毎日、仕事が終わって自宅に帰り、食事をした後に、その音響システムで自分の好きなアーティストの音楽を聞いていた。 ある時、プロジェクトの一つが完了したということで、部署内の飲み会が開かれた。いつもはあまり参加しない黒木も、この時は気を使って飲み会に参加した。 とりあえず、上司に軽く挨拶をし、それから時間の過ぎるのを待ち続けた。 すると、どこで聞いたのか、同僚の一人が黒木の音響システムの話をし始めた。さすがに自分の話をされているので、黒木は黙っている事が出来なくなった。 すると、話の輪の一人が、おもしろいCDがあると、黒木に手渡した。その男いわく、そのCDは深層心理に作用して、ストレスを発散させる効果がある、とのことだった。 黒木は、自分にはストレスは無い、と聞くのを拒否していた。しかし、周りの人間がなぜか盛り上がってしまい、聞かざるをえない状態になってしまった。
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