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痛い所を突かれ、玲子は言葉に詰まった。
「あ…もうこんな時間」
捺が急にそんな事を言った。玲子も自分の時計を見た。自分が思ってたより多くの時間が過ぎていた。
「じゃあ私はこれで」
「…うん。じゃあ」
捺が玲子に背を向け、歩き出し…数歩進みまたその背中が振り返った。
「私の名前言ってなかったよね…私は…」
「私と同じクラスの本庄捺…でしょ」
捺の言葉を玲子は奪い取った。玲子の言葉に捺は目を見開いたが最後は笑った。
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