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天「そして貴女には【光の騎士団】に入団して貰いたいの」
和「【光の騎士団】?
(……なんだそれ?)」
樋「学園長!?それはまだっ…!!」
間「和嗄には早すぎます!!」
明らかに動揺している2人。
そこまで言われるとどうしても気になるのが人間の性だ。
天「予定が変わったの。さっき連絡が入って……ゆっくりしていられなくなったわ」
樋「どうして……!まさかっ」
オカマの顔色が徐々に真っ青になっていく。
和「あの…お話し中悪いけど話が全く見えないんですけど」
天「私の学園には【光の騎士団】と言うのが存在するの。光の騎士団って言うのは、学園の優秀な生徒を集めた団体の事でね。【闇の騎士団】と闘うために結成された団体なのよ。ボディガードや危険な仕事はほとんど光の騎士団がやっているわ」
和「【闇の騎士団】?」
天「ここ20年で急成長している団体よ。残忍な手口で人を殺し…向こうの世界の人間を襲ったりしているの」
和「それが俺と何か関係でもあるんですか?」
俺の問いに頷く学園長。
天「【光の騎士団】は簡単に入れるものではないの。魔法の知識・技術・仲間との協力……そして揺るぎない忠誠心と強い心が必要なの。そんな人間は決して多い訳ではないし、何よりとても危ない仕事なの…死ぬ事だってあるわ」
和「だから?」
天「【闇の騎士団】を倒すために貴女に是非協力して欲しい」
和(そんな無茶な……)
今日この世界に来て魔法もまだ使えない、全く知識もない俺に正義のヒーロー軍団の中に入れと?
和「でもそれは…」
天「私も無理な願いだと思っているわ。でも…これ以上関係ない人達が巻き込まれるのは…どうしても避けたい」
辛そうに顔を歪め、悲しみを含んだ瞳が俺を見つめる。
和(……何か拒否権なくね?まぁ気持ちは分からない事ないしな)
和「いいっすよ」
樋「かるっ!」
間「和嗄…本当に分かってっか?」
和「黙れオッサン…学園長、2つ条件があります。」
天「何かしら?」
和「俺は『男』で通して下さい。もう1つは、仕事は俺のやり方でさせて下さい」
天「何故?」
和「理由は言えません。お願いします」
今度は俺が頭を下げる。
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