~第一話~

3/13
前へ
/40ページ
次へ
  ピピピピピピ…ピッ 和「夢、か」 額に少し汗をかきながら、髪をかき上げる。 和「10時25分…そろそろ行くか」 気だるい体を起こして着替える 朝食を済ませ、出かける用意をした。学校にはあまり行っていない。 行く必要がないから… パタン 家を出てある場所に向かう。 そう、 今日は母さんの一周忌だ。 電車に乗り窓の外を見つめる。 (何回こうして来たんだろう) 悲しみに耐えられず何度も足を運んだあの頃。 それでも母との約束は守った。涙をグッと堪え、泣きそうになると空を見上げた。 景色が変わり、席を立つ。 ●×駅。。。 電車から降りて、歩くのは 懐かしいこの道。最近は、 あんまり来る事が出来なかった 和「久しぶり、 母さん 」 目の前にある墓に向かって言うその隣の墓にも花を供える。 手を合わせて目を閉じる。 ザアァッ 何時間経っただろう。 急に風が変わった (………なんだ?) 「御神-ミカミ-和嗄さん、ですか?」 和「アンタ達…誰?」 黒いコートを着た長身の2人組の男が近付いてくる。 樋「初めまして僕は樋野晃-ヒノ アキラ-。あっちは間宮徹-マミヤ トオル-。君を迎えに来たんだ」  長身で細身─そして綺麗な金髪に青い瞳をしていた。 和「言ってる意味が分からない」 間「お前は黙ってついてくりゃいいんだよ」 やっと口を開いた間宮と言う男は、長い黒髪を後ろで1つにまとめている。ヤクザ的オーラを放っている。 和「知らない人について行くなと教えられなかったか?」  
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加