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ピピピピピピ…ピッ
和「夢、か」
額に少し汗をかきながら、髪をかき上げる。
和「10時25分…そろそろ行くか」
気だるい体を起こして着替える
朝食を済ませ、出かける用意をした。学校にはあまり行っていない。
行く必要がないから…
パタン
家を出てある場所に向かう。
そう、
今日は母さんの一周忌だ。
電車に乗り窓の外を見つめる。
(何回こうして来たんだろう)
悲しみに耐えられず何度も足を運んだあの頃。
それでも母との約束は守った。涙をグッと堪え、泣きそうになると空を見上げた。
景色が変わり、席を立つ。
●×駅。。。
電車から降りて、歩くのは
懐かしいこの道。最近は、
あんまり来る事が出来なかった
和「久しぶり、 母さん 」
目の前にある墓に向かって言うその隣の墓にも花を供える。
手を合わせて目を閉じる。
ザアァッ
何時間経っただろう。
急に風が変わった
(………なんだ?)
「御神-ミカミ-和嗄さん、ですか?」
和「アンタ達…誰?」
黒いコートを着た長身の2人組の男が近付いてくる。
樋「初めまして僕は樋野晃-ヒノ アキラ-。あっちは間宮徹-マミヤ トオル-。君を迎えに来たんだ」
長身で細身─そして綺麗な金髪に青い瞳をしていた。
和「言ってる意味が分からない」
間「お前は黙ってついてくりゃいいんだよ」
やっと口を開いた間宮と言う男は、長い黒髪を後ろで1つにまとめている。ヤクザ的オーラを放っている。
和「知らない人について行くなと教えられなかったか?」
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