2人が本棚に入れています
本棚に追加
てっちゃんは、
それはそれは美しいカラスさんなのでした。
パッチリした目に、
よく手入れされた輝くばかりの羽。
いつも身につけているキラキラしたアクセサリー。
そして、ウグイスでさえかなわないような美声。
たくさんの雄カラス達が求婚に来ましたが、
てっちゃんと話すと、
みんなすごすごと帰ってしまいます。
ショックのあまり、
フラフラと木にぶつかりながら帰って行くカラスもいました。
実はてっちゃんは、
ニューハーフのカラスさんなのでした。
彼女は男なのです。
しかし、自分を誇って生きる彼女は強く、
本当に美しいのでした。
彼女の人となりを知っているみーちゃんとなーちゃんは、
「こんなイイ女なかなかいないのに…」
と常々残念がっていました。
最初のコメントを投稿しよう!