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遠く…遠く、遥か手の届かないような遠くに白い水しぶきをあげながら流れ落ちる滝を眺める。
当たり前の風景。
毎朝、水をくみにラグーンの水辺に行くのが僕の日課。
ふと滝の美しさに見とれてしまった。
「アンタ!!何してんだいっ!?早く水をくんで来てくれないかい!?」
母さんの声。
僕は別に母とは意識してはいない、思っていない。
ただ、産まれる前からこの人が僕の母さんだったんだ。
僕だけでなく、大半の人の運命は産まれる前からレールのように敷かれている。
仕方のないことだ…
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