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はじめに:ふつーのコ
「ふつーのコ。」
そんな印象を抱かれるんじゃないかといつも思う。
東京に次女として生まれ一応なに不自由なく生きてきた。
特別裕福でもないし、まして貧乏でもない。
小さい頃から平均あたりをうろついていたと思う。
ピアノも水泳も勉強も姉のほうができた。
目立つ程に活発ではなく、風邪をよくひくぐらい。
学生の時、休み時間になると私が友達の席にいく。
「ともくん達」「まみ達」「あーちゃん達」「たくみの友達」私の名前はどこにもない。
埋もれる感覚。
あたしはいつもふつーだった。
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