第一話

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俺はシカトするように下を向いた 「……」 女はちょっとたって俺の前から消えてった …珍しいやつもいるんだな 「…あの。ちょっと…顔上げて…?」 …またさっきの女が帰ってきた なにかと思って女の方を見る ピタっ… 「ッ!いてぇっ!!」 「あっ!!ごめんなさい…」 いきなり女が水で濡らしたハンカチを当ててきた 「…なにしてんだよ、てめぇ…」 俺はにらみをきかせながら女を見る 「…傷口、洗わなきゃ…ばい菌入っちゃうから…」 「いらねぇよ。どっか消えろ。」 俺は冷たい声でいい放つ 本当は俺が移動したいが…そんな力残ってなかった 「…っ…駄目だよ! 傷はちゃんと手当てしなきゃ!」 「…」 女の手が…震えてた よっぽど怖いんだろうな。 なんでこんなんにかまってんだか… 「森宮!!どこいった!」 …奴らがきた… ボソッ 「っ…やべぇ…」 動けねぇし…参ったな… バサッ 「…はぁ?」 思わず間抜けな声出しちまった。 だって女が…俺を…抱き締めてるんだから 「…てめぇ、なんのつもりだ。 お前このままだとぼこられるぞ!」
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