始まり

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それから数日後、俺たちは下界へと続く門をくぐり 下の世界を見に行った。 「うわー!空が広いな。」 公園のブランコに座って揺られながら 独り言を呟いた。 ハルとは別行動をとっていた。 ここは、覚えてる。 思い出の場所だ。 「由那・・・。」 空を仰ぎながら 名前を呼ぶ。 届くわけないよな。もう俺死んじゃってるもんな。 でもこの公園も 公園までの道のりも 街の景色はあまり変わってなくて 生きてた頃に戻ったみたいで 俺を錯覚させる。 由那。 ゆな・・・ 君も変わってないのかな? まだ俺を覚えてる? そんな事を考えていたら、いつの間にか俺は、近くのベンチに腰掛けながら うとうととして 寝てしまった。 俺は何でここへ来たの? 忘れるため? 大切な人や思い出を 消しさるためなのかなぁ? 神様がそんな事 するのかな・・・ 会いたい。 会いたいよ由那・・・。 .
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