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シャンシャンシャンシャン…
シャンシャンシャンシャン…
音はゆっくりと、しかし確実に僕の方へと近づいていた。それと同時に光の塊も大きくなる。しかしやはり距離感はつかめなかった。
僕は呆然としていたが、突然光への恐怖感に見舞われ出した。
お前は…天使か?
そんな非現実的な考えに至る僕の頭はどうかしてしまったに違いない。もしそれが所謂天使なら、僕の死は確実なものにならないだろうか。僕は未だに死を受け入れられないでいた。
もしくは悪魔か、…いや、悪魔は黒と相場が決まっている。いや、こんな色の概念なのど人間の脳が便宜的に考えたものにすぎない。人間の脳が黒に恐怖感を覚え、白に安堵を覚えるだけの話である。とゆうことは、この白い光が悪魔である可能性が存分にあることになる。
お前は誰だ?違う、アレはなんなんだ?
どうして俺はあの光を人間と決めつけた?これもまた地球とゆう狭い空間でしか脳が働いていなかった不運な宿命か。もしかしたら、僕が認識したことのない「何か」であるかもしれない。そう考えるようにしよう、その方が実体を確認した後の対応の早さが違ってくる。
そんなことを考えているうちに、光の拡大は止まっていた。そして我々のわかる言語で…コンタクトをとってきていた。しかし、ラジオのチューニングがうまくいかないように、途切れ途切れでよく聞き取れなかった。
『ユ…テイ…か…マスか?』
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