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『飛ぶ矢のパラドクスというものをご存知ですか?』
そう光は問いかけた。僕にはなにがなにやら分からなかった。
『そうですか、ではご説明いたしましょう。人間が矢を射るとき、矢は一定の放物線を描きながら飛び、地面に着地します。しかしそこには逆説が存在します。矢の軌道を線で表すとき、その線は無数の点で成り立っています。無数の点があるからこそ線になりうるのです。とゆうことはです、飛ぶ矢は軌道に存在する無数の点を通過していかなければならない。矢を射てから1秒後の点、1.1秒後の点、1.11秒後の点、1.1~1秒後の点…のようにね。数字の小数点以下に限界がないかぎり、矢は細かい点を通過していかなければならず…なかなか二秒後の位置へと進んでいかない…とゆうのがこの飛ぶ矢のパラドクスとゆうものです。お分かりです?…ヒヒヒ…』
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