第4章【箱 その1】

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眩しくて目が開けられない。箱から発せられた光はそうとうのものであったらしぃ。そんな状態が数秒続くと段々と目が慣れてきた。 ゆっくりと目を開けると、眼前に広がったのは南禅高校のグラウンドだった。 高校…まだ五年前のことだ、はっきりと覚えている。高校はある一つの事件から始まった。 『今日は入学式ですね。おめでとう。今日は話したいことがあるんです。午後五時、あの場所で待ってます。』 こんなメールが届いたのだ。送り主は不明。メールアドレスからも誰が送り主かを推測することは不可能だった。だからこそ、『あの場所』なんて見当もつかなかった。 そのあとも二度ほど無言電話があり…『ア…ン…』などと言っては向こうから電話を切った。気持ち悪く思った僕は、あまり仲良くはなかったが、中学から同じ学校の琴実に相談することにした。 『簡単なことよ、そんなの着信拒否にすればいいじゃない。』 そう言って琴実が僕の携帯を取り上げた。 『多分ここをこうすると…』 ピピピ… 琴実が携帯を触っていると突然電話がかかってきた。アイツからだ。 琴実はフッと笑うと電話に出た。 『…』 相手は無言だった。 『あのー、あなたは健次のなんなんですか?もぅこんな電話やめてください!!…もしかして健次のストーカー?健次には私とゆう人がいるんです、もぅ止めてください!!』 健次も一言…と琴実は言って携帯を渡した。 『誰だかわからないけど…迷惑なんだよっ!!もぅやめてくれないか。二度と俺に連絡しないでくれ』 そうゆうと、電話は切れた。 『ありがとう、琴実』 『こんなの序の口よ!!』 『あのさ…琴実、あの電話のことだけど…』 『なに?』 『健次には私がいるってやつ…』 そう言った瞬間琴実は頬を赤らめて言った。 『そ、そうすればストーカーって簡単に片付くのよっ。彼女がいるって知ったら諦めるでしょ?』 『あぁ、ありがとうな。琴実』 『ど、どういたしまして…』 それが、僕と琴実の始まりだった。
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