第1章【通過するはずの1日】

3/8
前へ
/115ページ
次へ
携帯を開くと、時間は待ち合わせ時刻を15分を過ぎていた。待ち合わせ場所は七海駅北口だったような気がする。 一緒に成人式に行こうと言い出したのは勇気だった。もしそのメールがなければ…鬱陶しぃ式など行かなくてもイイか…とも思っていた程だった。勇気は中学の頃の親友だった。勇気は超有名私立の高校へ入ってしまい、僕はとゆうと中堅の公立高校であったから、勇気は勉強で忙しくなったのか、自然と連絡をとらなくなっていったのだ。幸いメールアドレスはお互い変わらずに残っていた(変わっていたら教えてくれていただろうか、また自分は教えていただろうか)。 携帯を見ると『遅い』と二文字だけのメールが届いていた。絵文字も顔文字もない素っ気ない文面だ。そういえば時間には律儀な奴だったよなぁ…とゆうことを思い出すと、僕は小走りで駅へ向かった。
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

197人が本棚に入れています
本棚に追加