骨折8

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それから何日か経った頃。 僕は同期達からかなり遅れて、新人研修の成果報告をやり直す事になった。 「入りたまえ」 「はい」 「では準備を」 僕はノートパソコンを起動し、テキパキとプレゼン用の資料を開いて、成果報告を始めた。 カチコチと音を立てながら、時計の針が進んでいく。 長針が円の半分くらい進んだところで、報告は終わった。 「以上で報告を終わります」 「うむ」 上司はとても満足気だった。 「いやはや、君がこんなに優秀な人材だとは思わなかった。この前とは見違えるようだ」 「ありがとうございます」 僕は礼を言った。 「病気……いや、体質だったか。あれはもう治ったようだね」 「そういうわけではありません」 「む、そうか。まぁ、そんな事はどうでもいいんだ。優秀な部下が出来て、今日はとてもめでたい気分だ。どうだ、帰りに飲みにでも行こうじゃないか」 僕は少しだけ考えて答えた。 「ぜひ、お供させて下さい」
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