骨折3

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僕はその日、人生初の居酒屋で、人生初のヤケ酒をあおった。 「うぃー……。店長、熱燗もう一杯」 「お客さん、大丈夫ですかい?」 店長は心配しながらも、僕に新しい燗を差し出す。 「らいじょうぶに見えますか僕が。全然らいじょうぶじゃありませんとも!」 そうだ。大丈夫なわけがない。こんな体、大丈夫なわけが。 「あっしは儲かりますから別にいいんですがね。……ちょっと、お客さん? お客さん!」 「うーん、ムニャムニャ」 僕は半分眠りながら、今までの人生を振り返ってみた。この特異体質に気付き始めたのは、いつ頃だっただろう。
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