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初めて体に違和感を感じたのは、たぶん中学校で、初恋の女の子に告白しようとした時だ。
僕は勉強も運動も得意で、テストや運動会で緊張する事がなかった。だから幸か不幸か、その日まで緊張するという事をまるで知らなかったのだ。
……で、結局、僕のほのかな恋心は、彼女の次の一言で見事に砕け散る事になる。
「気持ち悪い」
当たり前だ。目の前でソワソワしながら妙な奇声を発する異性なんか、気持ち悪くて当然である。僕が彼女の立場だったら、きっと同じ事を言ったに違いない。
だから僕は彼女を責めない。
そして僕はそれ以来、人を愛する事をやめた。
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