―邂逅―

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「――っと、もうこんな時間なので今日のところはこれまでにして、詳しい事はまた後日でも大丈夫ですか?」 「大丈夫よ!後日っていつ来たらいいの?」 蛍は少し考えて答える。 「いつでも構いませんよ。でも時間がかかる作業があるので今日より早い時間帯に来て下さい」 茜はその言葉を聞くとニカッと笑った。 さっきまで泣いていたのが嘘のような笑顔だった。 (――なんかこの笑顔には不安を覚えるなぁ……) そんな蛍の心中を察する事なく、茜は意気揚々と言った。 「じゃ、明日の朝行くね」 それを聞いた蛍の顔が心持ち引き攣っている。 (朝は苦手なんだけどなぁ……。でもいつでもいいって言った手前断るのもあれだし……) 蛍ははぁ……と大きく息を吐き、覚悟を決めた様子で顔を上げた。 「それでは明日のご来店、心よりお待ちしております」
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