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「中村くん、これ10部コピー追加!」
「はい!」
「中村くん!あの書類は先方に郵送したかね?まだ届いてないと、連絡があったが。」
「先ほど届いたと先方からファックスありました。目を通してほしいという書類も一緒に流れてきましたので、ホチキスで留めてデスクの上に置いておきました!」
「中村くん!今日のプレゼンの用意は…。」
「4階のプレゼン室に人数分の書類、その他、全部用意は終わってます!」
あぁ…、目が回りそう。
仕事が一段落し、給湯室で一服。
「えらく疲れてんな。ほれ、コーヒー。」
「あ、弘明サンキュー。もう信じらんない、あのオヤジ達!人を馬車馬のようにコキ使うんだから!」
「まーなぁ、島谷のヤローなんか自分の有り得ねーミスを俺に擦り付けやがんだぜ?おかげで部長からは大目玉食らうしよぉ!でも、あいつのミスってのがバレてよ、支店に飛ばされるらしいけどな。」
この男は長谷川弘明。同期で一番仲のいい友達。
いつもあたしの愚痴を聞いてくれる。
あたしも弘明の愚痴はよく聞くけどね。
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