穴
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音を糧にして俺は掘り続けていった。 掘れば掘るほどいろんな音が飛び出す。 世界最速を決めるレースのように走るロッ クンロール。涙の中に染み入る歌。ベルリ ンの壁を破壊するハンマーのような叫び。 重力を0にしてくれるリズム。繊細な色彩 を生み出す音色。とりつかれたような演奏 「もっと深く!もっと音を!」 掘り進んでいると突然、穴の底が抜けて真 っ逆さまに落ちた。
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