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ゲンドウ「‥全く‥困ったものだな‥シンジの奴は‥
この前の死刑制度反対デモに参加していたんだぞ?する側の人間で在りながら‥」
ユイ「少しは制度の見直しも‥王国の悪口を言って死刑では‥」
ゲンドウ「‥四公六民で医療費、修学費が無料の我が国を悪く言う者など‥当然だろう?
オマケに毎月の様に送られてくる各種様々の教材‥英会話だのフランス語教材だの韓国語のテープ‥」
ユイ「まぁ‥勉強熱心な事‥って‥ハァ(ため息)‥」
ゲンドウ「異国の言葉など、通訳者を利用すれば済む‥習いたくば宮殿通事役に習えば良いでは無いか‥
そもそも、アレには家庭教師兼お目付役を付けていた筈だ‥一体、何をしているのだ?」
コウゾウ「お目付役は確か‥ミサト女史でしたな、才色兼備の噂の高い‥」
ゲンドウ「本当なのかね?その噂は?‥」
ユイ「本人が言いふらしているのだから‥間違いは無いのでしょう‥ね?ミサト女史?」
3人が一斉に1人の人物に視線を向けた‥そこには、引きつった愛想笑いを浮かべた女性が‥シンジ王子の家庭教師兼お目付役のミサト女史だ‥
ネルフ王国の国都の宮殿内、ここは王の私室だ‥
椅子に座り、机に肘を乗せて手を組み‥顔の下半分が隠れているのが国王ゲンドウ‥
その右横に両手を下腹辺りで握り合わせてにこやかな笑顔を向けているのが王妃ユイ‥
左隣は元老長のコウゾウだ‥飄々とした気配を醸し出している‥
ゲンドウ「と、言う訳だ‥君を呼び出したのは‥」
ミサト「あ‥はぁ‥ですか‥えと‥あ~まぁ‥で?何でしょうか?」
コウゾウ「‥何でしょうか?‥か‥
ドコから出るのやら‥ヤレヤレ(ため息)
王子の教育の進み方を訊ねている‥答えたまえ!」
ミサト「進‥み‥方?‥つうてもぉ(汗)‥
殿下は元々、聡明なお子様で‥ある程度、予測判断力が高くて‥
で、こりゃ駄目そうだなぁ~って、諦めるのが早い事、早い事!
まぁ~ったく!普段は、ぐちぐち、ネチネチ、うじうじ、としてて、ササっと決断する事なんて無い癖に!
本っ当に、呆れ果ててます!」
ミサト女史の言葉に、王妃は額に右手を当ててため息をつき‥
コウゾウは天井を見上げる‥
王は無言でミサト女史をジッと見つめていた‥
ミサト(‥ヤバ‥かったかな?こりゃ‥汗)
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