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「さて…そろそろお開きかね」
大山が時計を見て、そう言った
部室が地下にあるため、外の様子は全く分からないが、恐らく暗くなってきたころだろう
大量に買ってきたお菓子は全て片づけられていた
「ちょっと物足りない気もするけど…まっ、いいか」
溝口も上着を着て、帰り支度を済ませる
その時、ドアをノックする音が聞こえてきた
こんな時間に、ましてやこんな部活を訪ねてくる物好きに心当たりはなかった
皆、顔を見合わせるが首を傾げて互いに返事をする
「…どうぞ。開いてますから」
大山の言葉に反応して、ドアが静かに開いた
「どうも。きちんと会話するのは今日が初めてかな」
「…あんたみたいな有名人が何の用で?」
「ふふふ…君も今や立派な有名人じゃないか。噂通り、疑り深い人だね」
音無 鈴(オトナシ リン)
神之矢学園一の秀才にして容姿端麗
生徒会長選挙で政宗に惜しくも数票差で負けたが、そのカリスマ性は高い
【勉学部】の部長を務めている
勉学部には音無見たさに入部する女子が後を立たない
音無に認められようと勉学に励み、ここ最近の学力が右上がりの傾向を見せている
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