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「ねーねー、鈴サマー?こんなとこにいると頭腐っちゃうよー」
音無の後ろからひょこっと小さい子供が現れた
「なんだこのガキ?」
「ガキじゃないもん!珠ちゃんだもん!」
「失礼した…。彼女は相川 珠(アイカワ タマ)といって勉学部の部員だ。…珠、謝りなさい」
「…ごめんなさい」
珠は深く頭を下げた
しかし、顔をあげた直後、上田に向かってあかんべーのポーズをとった
音無にはそれは見えていない
「何度も聞くようだが用件は?」
「いやね、先日の風紀委員との対戦、楽しく拝見させてもらったよ。心理研究部の皆さんは素晴らしい…」
「時間も遅いんだ。手短に頼みたい」
「…失礼。では簡潔に…今から我々と少し遊んでもらいたい」
「はぁ?ガキとままごとでもしろっていうのか?」
「珠ちゃん子供じゃないもん!…鈴サマ、やっぱり帰ろうよ」
珠は音無の制服の裾を引っ張る
「珠…」
音無に睨まれ、珠はおとなしくなった
「上田も落ち着けって…。ようは俺達と勝負したいんだろ?」
「クックック…さすが部長は話が分かる」
音無は制服のポケットから眼鏡を取りだし、それをかけた
「お手柔らかに頼むよ」
礼儀正しく礼をする
まるで小馬鹿にしたような態度だった
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