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その日は朝からこれ以上はないというくらいよく晴れ渡っていた。
眠い目をこすりながらベッドの中から這い出てきた俺は、カーテンを開け、眩しい朝の光に目を細めた。
「よしよし、バツグンのクリスマス日和だぜ。日頃の行いがいいからな。今日はばっちりきめるぜ!」と、誰に言うでもない独り言をもらした。クリスマス日和っていったいなんだ? とも思ったけど、まあどうでもいいこと。
そう、今日は12月24日。世界中の恋人達がみんな浮かれるクリスマス・イヴなんだ(そんなわけないけど)。
朝っぱらからさんざん物語の主人公よろしく格好つけてから、ふと振り返るとこの世のものとは思えないほど散らかった6畳のワンルームが目に飛び込んできた。せっかくの気分に水をさされたような気がして嫌になりかけたけど、いやいや悪いのは不精な俺なんだと思い直し、洗面台へと向かった。
俺はハタチになったばかりの大学生。高校の時からつきあってる同い年の彼女、ユウナとクリスマス・イヴを過ごす計画を、もう3ヵ月も前から練っていた。。。
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