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五階 -廊下-
腕時計を見る。時計は12時03分を指していた。
(俺は5時間も逃げ続けなきゃならないのか)
気が遠くなるような時間だった。
ため息まじりに階段を降りた。
四階 -理科室-
…眠い。 12時05分。 オニが動き出す時間だ。
何故理科室にいるかというと、机が大きいので邪魔になり、逃げやすいだろうと思ったからだった。いつの間にか本気で楽しんでいる自分がいた。
それにしても眠い。 そろそろ理科室を出ようと座っていた机から立ち上がった時、その机が跡形も無く消えた。机があった場所の向こうには女の子がいた。両手で死神が持つような鎌を持っていた。
逃!! 理科室から廊下に出て一目散に下の階をめざして走り出した。
眠気なんてどこかに消えていた。
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