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まりなのお陰で元気を取り戻した江里が、彼女と再び楽しく会話をしていると、大学の講義を終えた直哉がのんきに現れ、ベンチに座っているまりなに声をかけてきた。
「まりな、迎えに来たぞ」
「あっ、直哉!! 来てくれたんだ!」まりなの笑顔が一際輝いた。
「んっ、友達か?」楽しそうにしている2人を見て、直哉が尋ねた。
「ウン、そうだよっ!! あのね、今日友達になったのだ~! チョー素敵な女の子なんだよっ!! 江里って言うんだ」
江里は、まりなの笑顔がさっきよりも比べ物にならない位輝いて、キラキラしているのを見つめた。
彼女は、彼に恋をしているんだな、と、すぐに解った。
幸せそうなまりなの笑顔を見ていると、何だかとても癒された。
最近、仕事が忙しくなるにつれて批判や中傷、精神的に辛く厭な事も、比例して増えていたから――
だから江里は、誰にも打ち明けたことの無い心の弱い部分を、先程、初めてまりなに打ち明けたのだった。
自分が芸能人だからといって、特別扱いしたりしないまりなには、初対面だったのに何故か何でも話せた。
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