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「まりな・・・・さん」
「まりなって呼んで欲しいのだ」
「・・・・まりな。コレは、何の冗談だ? 誰に頼まれた? 誰がまりなさ・・・・いや、まりなに、俺のところに荷物として送るように言われた?」
どうせ反論しても質問に答えてもらえそうに無い雰囲気だったので、早速名前の呼び方を改善する直哉。
「・・・・?」まりなは直哉の言葉に首を傾げている。
「だ・か・ら」
そんなまりなの姿を見た直哉は更に言葉を続ける。
「誰に、どういう風に頼まれて、俺の家に来たんだ? そんな荷物に入って・・・・」
どうせなら普通に玄関から来てくれれば無駄は出費はなかったのに、と思いながら尋ねてみるが、まりなは首を振って言った。「誰にも頼まれてないよ。オレを送ったのは“オレ”だから」
「・・ハァ?」
オレが“オレ”を送った、ということはつまり、己の手で自分自身をこの家まで送ったということか?
意味不明な言葉に理解に苦しんだ直哉は、問題そっちのけでどうやって自分自身を荷物にしたのだろうかということを考えた。
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