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生のままでインスタントラーメンを食べれないことはないが・・・・。食べている奴を目の当たりにするのは初めてだ。
―――――いやいや、そういう問題ではない!!
もう一度夢でないかどうかを確かめる為に自分の頬を抓ってみるが、しっかり頬に鈍い痛みが走る。
コレは夢じゃないぞ、と自分の頬の痛さが呟いていた。
「直哉ぁ、コレ美味しくないのだ」ポリポリとインスタントラーメンをかじりながら、まりなが不満の声を上げた。
『生だから当たり前だ!』
というツッコミはぐっと堪えて、こっちに来い、とまりなを引っ張って玄関に連れ戻そうとするが、まりなは嫌だと言って先程のラーメンをほおばる。
「まりな、それはそうやって食べるんじゃない。ちょっと貸してみろ・・ってオイ、ここにあったヤツ、全部食べたのか!?」
「ウン。でも、後1つ残ってるゾ」
と、まだ開けていない袋を直哉の方に差し出す。
「――――!!」
無駄な荷物の出費、その上給料日までの唯一の食料はこれで尽きた。本気で明日からは栄養を糧にして食べる食料品は皆無。
お先真っ暗である。
そんな直哉の悲しい食糧事情を知らないまりなは、「どうしたの? 直哉も食べる?」と、のんきなものだ。
その上呆れたことに、ラーメンはしっかり握ってポリポリと頬張りながらである。
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