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さてさて、直哉サイドはこのくらいにして、まりなサイドといきましょう。
高山家に1人でいても仕方ないので、早速まりなはのんきへと出掛けた。
お馴染みの道を行き、団地を横切り、商店街を抜け、緑の花公園にやってきた。
人間になった初めての日!
もう、消えてなくなったりすることは無いんだ!!
安心して直哉の傍で――そして大好きなこの街で暮らして行ける。
そう思うだけで何時もの景色が、より輝いて見えた。
更に今日は『しあわせ日和』なのだろうか、とても良い天気だった。
「アレ?」
のんきの傍までやって来て、まりなは首を傾げた。噴水の傍にある可愛いお店は、開店の気配を見せない。それどころか、夏彦が店を閉めて帰ろうとしているではないか!
「爺ちゃぁ―――――ん!!」まりなが大声で夏彦を呼んだ。「お店は―――っ!? 今日はやらないの!?」
「おお、まりなちゃん」夏彦が手を振った。
良かった。先ほどの直哉の話どおり、まりな本来の元気を取り戻したようだ。
笑顔に輝きが戻っている。
夏彦が微笑んでいると、まりなが駆け足でのんきまでやって来た。
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