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「エエ――ッ! 茜、居ないの~!?」
『そうなの。急いで出掛けてしまって・・・・。折角来てくれたのに、ごめんなさいね』
インターフォン越しに茜の母親が、すまなさそうにまりなに謝った。
時刻は13時。
現在進行形で5人もの人間に遊びの誘いを振られ続けている、まりな。
実はのんきがお休みになったので、夏彦を見送った後、公園を散歩していると偶然、充に逢ったのだ。
一緒に遊ぼう、と誘ったが断られてしまった。
仕方ないので公園を後にすると、祐樹に会った。
一緒に遊ぼう、と誘ったが断られてしまった。
仕方ないので当ても無く商店街に来た所で、春人に会った。
一緒に遊ぼう、と誘ったが断られてしまった。
今日に限って直哉を始め、皆、誰もまりなの相手をしてくれない。
淋しくなったまりなは茜の家を訪ねた、というわけなのである。
しかし、茜も駄目。また、フラれてしまった・・・・。
「もうっ、ナンでなのだ――――ッ! オレが折角人間になって記念すべき1日目に、誰も遊んでくれないなんて・・・・」
仕方ないだろう、まりな。
君みたいに暇人はいないって。
あ、そんなこと言ったら怒られるか。
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