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公園を横切り、しばらく進んだ路地の曲がり角で、直哉がまりなに尋ねた。「まりな。俺のお願い聞いてくれるか?」
「ん、ナニナニ? 直哉のお願いなら、ナンでも聞くよ!」
「少しだけ、目、閉じててくれるか? 俺がいいって言うまで、絶対開けないで欲しいんだ」
「ウン。解った!」
まりなは直哉の言われた通り、きゅっと目をつぶり、視界を閉ざした。
直哉はまりなの手を引き、ある場所へと導いていった。
まりなは直哉の言われた通り、ずっと目を閉じていた。
「少しだけ、手、離すぞ。でも、まだ、開けないでくれ」
声がした後、直哉の手が離れたので、まりなは少しだけ不安になった。
連れて来られた場所も、かなり暗い感じがする。
だけど、直哉との約束は破れない。
まりなは、しっかりを目を閉じて、直哉の声を待った。
「目、開けていいぞ」
直哉の声が聞こえたので、まりなはゆっくりと瞳を開けた。
しかし、視界ら相変わらず真っ暗なのである。
何処かの部屋だということは判るのだが・・・・。
「直哉? ドコ?」
不安になったまりなが真っ暗な部屋をキョロキョロと見回し、直哉の名前を呼んだ。
その時――――・・・・
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