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「じゃあ、まりなお姉ちゃんの誕生日祝いに、まずは全員から、お唄のプレゼントだよ! 皆が歌い終わったら、蝋燭の火を吹き消してね」
まりなの誕生日会の為にお洒落をした、蝶ネクタイとタキシードを着た可愛らしい祐樹が合図をすると、再び明かりが消えた。
すると夏彦が、佳代と茜が作ったというまりなの誕生日用ケーキに乗った蝋燭に、灯りを点した。
暗くした部屋に、ケーキの蝋燭の灯りがぼんやり浮かんだ。
『ハ~ッピバースデーイ
トゥーユー
ハ~ッピバースデーイ
トゥーユー
ハ~ッピバースデーイ
ディア まりな~
ハ~ッピバースデーイ
トゥーユー』
その場に居る、全員からの大合唱だった。
嬉しくて、嬉しくて、また、涙が零れた。
まりなは小さい口で、フーッと、勢いよく蝋燭の炎を吹き消した。
パン パーン
「おめでとう!!」
再びクラッカーが鳴り、まりなの頭に大量の紙テープと、皆からのお祝いの言葉が降り注いできた。
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