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「まりなちゃん、皆、ひとりひとりから、まりなちゃんへプレゼントがあるんじゃよ。渡していくから、受け取ってくれるかのう。そうそう! 商店街の皆からも、プレゼントがあるんじゃよ! 魚屋さんからは、豪華な鯛じゃろ、八百屋さんからは、籠いっぱいの野菜、果物屋さんや駄菓子屋さん、他のお店のみんなからも、いっぱい届いているんじゃよ! 後は、小西秋江さんからも来とるのう。メッセージカードも沢山あるからのう。ホイ、これじゃ」
商店街の皆からのプレゼントと、秋江からのプレゼント、そして沢山のメッセージカードを貰った。
「エヘン。それではこの中ではまず儂から、まりなちゃんへのプレゼント、渡そうかのう」
夏彦はまりなを応接間の中央に案内して、持っていた包みを渡した。
ピンク色の可愛らしい包装紙に、ブルーのリボンが掛かっていた。
まりなは、「開けていい?」と尋ねた。勿論、と夏彦は頷く。
袋を丁寧に開け、中を見ると、自分が今ぶら下げている――少し前に夏彦に貰ったネコ型のポシェットとお揃いのリュックだった。
「直哉君とデートをする時にでも、使いなされ」
「ウン! そうするよ。アリガト、爺ちゃん!」
まりなは嬉しそうに笑った。
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