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「じゃあ、次は私にプレゼントさせて頂戴」
佳代が、夏彦と入れ替わり、まりなにプレゼントを渡した。
赤のチェックの可愛い手縫いのバッグに、色々と入っている。
「婆ちゃん、中、見ていい?」と尋ねると、勿論、と佳代は頷く。
袋の中身は、のんきで働くときに使っている、佳代が作ってくれたエプロンと同じひよこの兄妹が刺繍してある、キッチンで使えるセットだった。
鍋つかみや鍋しき、布巾にエプロン、三角巾まで入っている。
「直哉君の為に、ご飯を作るときにでも使ってね」
「ウン、そうするよ。アリガト、婆ちゃん!」
まりなは、また笑顔を零した。
「わんわん!」
「にゃ~にゃ~!」
次は、チビ達がまりなにプレゼントをするというのだ。
佳代に入れ替わり、チビ達が思い思いのガラクタや骨を持ってきて、まりなに飛びついた。
「わ、わ、みんな・・・・アリガトなのだ! とっても嬉しいのだ!!」
まりなが笑顔になるので、チビ達はわんわん、にゃ~にゃ~の大合唱。まりなの背中や肩や頭に何時もの如く器用に張り付いて、おめでとう、と鳴いていた。
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