最終話・プレゼント

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  「まりなちゃんの事は、ハルから聞いてるで。ハルの事色々助けてくれて、本当に有難う。まりなちゃん、直哉君と幸せになってや。ウチも、ハルと頑張るから!」 そして、手作りのお菓子を手渡された。「急いで来たからあんまりちゃんと用意できんかったけど、コレ、ウチが作ったクッキーやねん。良かったら直哉君と一緒に食べて」 「アリガトなのだ!」 可愛らしいピンクの包みに入ったクッキーは、ほんのり優しい甘い匂いがする。 「なぁ、まりなちゃん、ちょっと」 プレゼントを受け取って喜んでるまりなに、沙耶香が手招きする。そして微笑みながらまりなに耳打ちした。「ね、どっちが早く結婚できるか、競争しよ」 「――エエッ!!?」 驚いて沙耶香を見て、まりなが顔を赤らめる。 直哉と結婚なんてそんな・・・・めちゃくちゃ希望します!!! だからまりなは、沙耶香に耳打ちし返した。「じゃ、競争しよう! オレ、負けないよ」 沙耶香とまりなは、顔を見合わせて笑った。 嬉しいな。また、友達が増えた。 幸せな家庭が築けたら、お互いの家に遊びに行く約束もした。 何よりのプレゼントだ。 「まりなちゃん、直哉を幸せにしたってな! それが出来るのは、まりなちゃんしかおらんから。頼んだで!」 春人は、にっこり笑ってウィンクした。 「大丈夫! 絶対オレが直哉を幸せにするから、安心して欲しいのだ!」 まりなもウィンクを返した。
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