10444人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・・じゃあ、最後に、俺が」
直哉だ。
まりなの心臓は、トクン、と小さく跳ねた。
今日の直哉は一段と、男前だ。
そして彼は、さっきの普段着とは違っていた。
まりなの誕生日を祝う為に、隙を見てお洒落をしてくれていたのだ!
黒のスーツに、ネクタイ。そして、眼鏡がオトナの男の魅力をより一層惹き立てている。
女の子なら誰もが腕を取って歩きたくなるような、極上のモデルのようだ。
「俺からは、コレ」
言葉少なく、まりなにプレゼントを渡す直哉。
その、ツンデレな所がまた、良し!
・・・・って、私――ナレーターの冗談はさておき。
「開けていい?」まりなが尋ねると、勿論、と直哉は頷く。
少し大きな包みだ。何だろう?
まりなは特に丁寧に包装紙とリボンを解きながら、プレゼントを開けた。
中身は、向日葵のワンピースだった。
最初のコメントを投稿しよう!