第1話・着払いのプレゼント

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   「ねえ、直哉。しゃわーって美味しいの?」 「・・・・食えるもんなら食ってもらいたいもんだ。シャワーってのは、この湯とか水を出す機械。コレで身体洗うんだよ! はぁ・・本当にお前、どうやって育ったんだ? 親の顔が見てみたいぜ・・・・」  ため息交じりでようやく言葉を発する直哉。  いい加減頭痛もしてきた。 「イヤ!! しゃわーイヤだ! オレ、イヤだよっ!」  シャワーが身体を洗う為の機械だと聞いた途端、可愛らしい顔に嫌悪感一杯浮かべて、叫び出した。 「ワガママ言うな! 風呂に入って、その身体とりあえず綺麗にしろ!」 「ヤダ、ヤダ!! 直哉の意地悪!!」  途端、ボロボロと大粒の涙を零し始まるまりな。 「え・・・・?」  何故か風呂に入れと言っただけで泣かれてしまった。 「お風呂なんて・・・・熱いお湯が本当に苦手なのだ――――っ!! ううっ・・ぐすっ・・・・わぁぁぁぁっ」  そのまま、まりなは顔を覆って泣き出してしまった。
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