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「風呂に入ってきたら、ちゃんと飯を作ってやるから。早く風呂入って来いよ」
――但し、インスタントラーメンだけどな。
直哉はずれた眼鏡を押し上げ、ついでに少し痛くなってきた頭も押さえながら、嫌味の一つでも言ってやろうかと考えた。
「絶対、約束だゾ!!」
そう言うが早いか、服に手を掛け早速服を脱ぎ始めるまりな。
「こっ、コラーッ! 俺が出てから服を脱げーっ!!!」
真っ赤になりながら急いでバスルームを出ようとするが、まりなが後ろから張り付いてきて、直哉はシャワーしないか、と聞いてきた。
「お、おおお、お、俺はっ! 昨日入ったから今はいい!!」意味不明な台詞を早口でまくし立てる直哉。
「今日はマダ入ってないよね? じゃあ、オレが背中洗ってあげる! ねえ直哉、一緒に入ろっ、お風呂」
そして、にっこり笑うまりな。
「ば、バカヤロ――――ッ!! お前意味分かって言ってんのかーっっ!?」
「ウン!」
「まりなッ!! どう考えても、解ってないだろっ! そういうことは軽々しく男に向かって言うことじゃな――――い!!」
直哉が叫んだ。
「直哉、オレと一緒にお風呂入るの、嫌なの? オレは直哉が一緒に入ってくれたら、お風呂大嫌いだけど、頑張って入るのだ!」
再び、にっこりと罪のない笑顔を作って笑うまりな。
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