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「ああもう! そういう意味じゃないし、そういう問題でもない!! とにかく一人で入れ! 解ったな!!」
「えーっ、一緒がいいのにーっ!!」
「バカヤローっ! そんな事できるか――――っっっ!! いいか、一人で入って綺麗にしないと飯は作ってやんねーからなっ!!」
全身ゆでダコ状態の彼は早口でまくし立てて怒鳴りつけ、まりなを引き剥がすと慌ててバスルームを飛び出して、奥のベッドルームに駆け込んだ。
そして部屋のドアを思い切り閉め、肩で息をする。
一緒に風呂に入ろうだなんて、冗談にも限度がある!!
しばらくすると落着いたのか、彼は重いため息を吐いて眼鏡を外し、明け方仕上がったばかりのレポートが雑に置いてある机の上にそれを置いた後、パジャマ代わりに着ていたシャツを脱ぎ捨て、普段着用のTシャツとジーンズというラフな格好に着替え、まだ乱れたままのベッドの上に横になった。
一体この家で、何が起こってるんだ――――?
さっきまでは、普通だった。今までとは変わり映えのないめまぐるしい生活があった。
そして、彼は休日を眠ることで堪能していたのだ。
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