第1話・着払いのプレゼント

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    暁まりな。  ダンボールの中に入ってしかも着払いで他人の家にやってきたかと思うと、人の部屋を断りもなく勝手に物色するわ、インスタントラーメンはそのまま食うわで、得体の知れない少女である。  おまけに風呂嫌い。  いや、いくら嫌いであったとしてもあの汚れ様は限度を超え過ぎだろう。  かなり問題があると思うのだが。  まさか外で暮らしていた訳でもないだろうに。  彼女は一体どうやって、どんな親に育てられたのだろう? ――――大体こんなこと、普通の現実じゃあり得ないだろ!?  そうだ。これは疲れすぎて見た、幻覚か夢ではないのだろうか。  そうだ。そうに決まってる。  人間が着払いなんかで、他人の家にやって来る筈がない!!!  常識を逸脱しているものはすべて夢だと昔から決まっているのだ。  こうして横になって、もう一度目覚めたらその時は今までと変わらない、めまぐるしい生活の毎日に――なる筈だ。
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